beach storyのお話 story.9 旅立ち
そして数日後、
あれから那覇行きのチケットも無事に手に入れた。これも初めての事だし
だいぶ苦労した。どう交渉しても安くはならなかったしね…。(あたりまえだ💦)
すべての準備は無事に整ったし、母親にも全部話しちゃおう。
この頃は父親が単身赴任で家にはいなく、兄貴も家を外していることが多くて母親と
二人でいることも多かった。
俺:「あのさー、ちょっと話したい事あるんだけど」
母親:「あら、めずらしいわね?なに?」
俺:「1週間後くらいに、1年ほど沖縄の島を旅してくるからしばらく出ていくわ。
実はエアチケットももう買っちゃってるんだよね…」
母親:「何言い出してんの…しかもそんなに急に?」
俺:「あ、いつもすまん💦…けど、もう決めた事だし、
それにちゃんと帰ってくるしさ…」
あの成人式から成長した同級生達を見て焦りを感じて思い立った、この3ヶ月前からの
計画を全て話した。
・今のままじゃ、今いる仲間達にもいつか必ず置いて行かれること。
・その後、兄貴の助言があったこと。
・当初は、外国に行こうとしたこと。
・だから、急にバイトに専念しだしたこと。
・訳あって沖縄行きになり今に至る全てを母親に話し、家から出て行く事を打ち明けた。
母親は少し黙ってから
母親:「なんでもっと早く言わないの?で、どうせ止めたって、もう行くって決めてるんでしょ。
なんか、日に日に部屋を片付けてると思ったらそういう事だったのね…。
まぁ、二十歳にもなってるから私も止めないけど、いつもギリギリに話すのはもう最後に
して。応援はするから、自分の判断で自分の責任を持って、何かを得て来なさいね!
でも、たまには連絡ちょうだいね!」
いつもの母親らしい最後の一言も笑顔で、その場で受け入れてくれたけど、どこか寂しそうな
感じもしたな。あまりこれまでに見た事ない母親の顔だった。
相変わらず俺は不安とか心配とかをかけっぱなしなんだよな😩
なのに、絶対に最後には味方をしてくれるんだ。
いつになったら俺は親孝行が出来るようになるんだろう…。
たった1年とはいえ、人生で家を出るのは初めての経験で、自分1人で家を出て行く決断をし
これまで反抗しながら、親に甘えるとこだけ甘えて生きてきて、初めて自分1人で
決断をし、1人で飛行機のチケットも取って行動したのはこれが初めてだ。
母親からしても、俺が出て行くということは初めての経験だから、もっと早く言うべき
だよな。高校を出て大学で一人暮らしをすでに始めている世の中の連中のすごさを今さら
ながらすげえとも思った。
母親が毎日当たり前に作ってくれている飯もそうだし当たり前に洗濯などがされてることの
ありがたさも本当に感じる。いつもの母親の作るいつも通りのご飯なのに日に日においしく
感じてくるんだよね。
そして、1週間が経ち、出発の当日が来た。
予定通り前日には無事に仲間が企画してくれた送別会も楽しく終わり仲間達には
胸をはって明日からしばらくいなくなるけど、よろしくな!
と伝え、出発当日は、まじで晴天の晴れ晴れとしたいい天気だ!
朝、家を出る時には、いつも以上に母親が手を振って笑顔の中、俺が見えなくなるまで
見届けてくれた。
そして俺は、人生初の1人で飛行機に乗り込むために、羽田空港へ!
今日から新しいstoryを描いていくぜ!これから先何が
待っているのか、どんな事が起きるかマジで楽しみでしょうがない😁
さぁ、俺の人生初の1人旅が始まった!
次回に「story10」に続く
前回のお話
beach-story.com
世界の路上 アメリカ西海岸沿いのビーチより(ブログ内容とは関係ないです笑)