beach storyのお話 story.34・20代最後のチャンス!

beach storyのお話 story.34


考えてみれば、

これは絶好のチャンスじゃね?

だって、あと3ヶ月で20代が

終わるって時に結婚と同時に

勤務先を失なった代償として

本当に自由を手に入れたんだし!


あの9年前の誓いを今こそ果たす

最後のチャンスと試練を神様がく

れたわけだ!

俺は、普段は神だの仏だの特に

信じないタイプだけど、自分に

都合のいいこういう事には感謝する。

なのでこれは有難く頂く!


だいたい今さらまた就職する

ってのが

正直めんどくせー

これが一番の本音だ。


プータローの俺は、

嫁ちゃんに思い切って話してみた。


俺:「もう、この際、独立して店を始めちゃう!

   30歳なる前にやり遂げたかった事だし」


嫁:「どこでやんのよ?物件だってずっと

   探してても見つかってないじゃん。」


俺:「今はとりあえず、何もしてないし、

   時間だけはあるから朝から晩まで、

   探しまくってみる。今あるネット情報は

   もう全部見ちゃってるしやっぱ大変だけど、

   実際に歩いてこの目で見ながら探すのが一番

   だと思うんだよね👍


嫁:「ってか、あんたが今1番探さなきゃいけない

   のは就職先なんじゃない?

   何笑顔で👍してんのよ💢


こういう時、女ってのはいっきに現実を

突き出してくる。


俺:「まぁそうなんだけど、これを機に

   ずっと追い続けてきた店を今こそ

   やりたいって思うし、今回プータ

   ローになれたのってすげーラッキー

   だったんじゃねーかな?

   あのナポレオンだって、最大の危険に

   見舞われた時に勝利の瞬間があるって

   名言残してるしさ、危機は最大のチャ

   ンスって言うじゃん!

   おまえ、今危機を感じてるんだろ?」


嫁:「当たり前でしょ。

   旦那が最初からプータローとかあり

   得ないでしょーが💢

  (ごもっとも😭


俺:「だろ?なら今は最大のチャンスで

   間違いないじゃん!

   やっぱ、やるしかないっしょ!」


どうにか嫁ちゃんを黙らせ、必死で

プレゼンをし説得しクロージングをかける。


まぁこいつの方が世間で言う正論で

まともな意見。普通に就職してくれた方が

そりゃ安心なんだろうな。


でもこの先の時代は、終身雇用が

約束されてる会社なんか絶対になく

なるし、安定に浸かった時点で変化を

恐れ、現状維持を求めるようになる。

不況というリスクを背負い、不安定の

中で必死に先を見据えて考えるように

なりイヤでも行動をするようになれる。


なによりも

自分にとってのつまらん

人生だけは送りたくない。


そんな中、俺の説得交渉は続く。


嫁:「わかった、

   でもその代わり1ヶ月間だけね。

   それでも物件が見つからなかっ

   たらいったん、探すのやめて

   ちゃんと就職して。」


俺:「分かった!

   ぜってーこの1ヶ月以内に

   見つけてみせる!ありがとな👍


嫁:絶対だからね


新婚生活そうそうにこいつに不安を

与えちまってるよな

意地でも見つけないと。

俺1人として考えたって、実際

プータロー生活が続くはまずい。

アメリカのサブプライムによって

リーマンショックが起こり就職氷

河期と言われてる今、就職だって

ろくに出来るかだって危うい。


それでもやっぱり俺の頭の中はもう

「自分の店」をこのまま始めること。

それだけだ。

このチャンスを逃したら、どっかの

会社に就職だって?そんなことしたら、

もう店なんて二度と出来やしない。


そもそも、

男の夢に第二志望なんてねぇんだ

やるしかねぇ


story35に続く

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世界の路上  久米島 畳石から